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相続放棄の熟慮期間の起算点

s_ND4_0182 相続人が相続を放棄するには、原則として「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3箇月以内に、相続の手続をとる必要があります。

 この「自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、①被相続人の死亡事実と、②自分が法律上の相続人となったことの両方を知った時を指します。

但し、例外として、上記①②の事実を知った場合でも、3ヶ月以内に相続放棄をしなかったのが、(ア)被相続人に相続財産が全くないと信じたためであり、かつ、(イ)被相続人の生活歴、被相続人と相続人の交際状態その他諸般の状況からみて、その相続人に対し相続財産の有無の調査を期待することが著しく困難な事情があり、(ウ)相続人が相続財産が全くないと信ずる相当な事情があると認められるときは、熟慮期間は相続人が相続財産の全部または一部の存在を認識した時または通常これを認識できる時から起算すべきとした最高裁判例(昭和59.4.27)があります。

  このように、相続放棄をお考えの方で相続の開始から3ヶ月が経過していたとしても、上記のような事情があれば、相続放棄が認められる場合もございますので、一度専門家にご相談されることをお勧めします。