寄与分が問題になる場合

ND4_0176寄与分とは、相続人の中に、被相続人の事業を手伝うなどして、被相続人の財産形成または維持に特別の寄与をした者がいる場合、この者に法定相続分以上の財産を取得させ、実質的な公平を図る制度です。

具体的な計算方法は、以下のとおりです。

まず、被相続人が死亡時に持っていた財産から、寄与分相当額を控除します(これを「みなし相続財産」と呼ぶこととします。)。そして、このみなし相続財産に法定相続分を掛けたものに寄与分相当額を加算したものが、寄与分を有する相続人が相続する財産ということになります。寄与分のない相続人は、みなし相続財産に各人の法定相続分を掛けたものを相続することになります。

例えば、被相続人の遺産が1億円で、相続人が兄弟2人であり、兄が家業を手伝って、被相続人の財産形成に2000万円の寄与をしていた場合、

みなし相続財産 = 遺産:1億円-2000万円(兄の寄与分) = 8000万円

兄の相続分:8000万円 × 1/2 + 2000万円 = 6000万円

弟の相続分:8000万円 × 1/2       = 4000万円

となります。

・被相続人である親の家業に従事して、財産を増やした
・被相続人である夫の事業に、妻が無償で従事していた
・親の介護をして介護費用の支出を抑えた

このような場合は、寄与分が認められる可能性がありますので、弁護士にご相談ください。

寄与分が認められる場合は、民法上、「被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした場合」に限定されています。

具体的には、以下のような場合に寄与分が認められる可能性があります。

①被相続人が生前、事業を行っていた場合に、その事業を手伝う、事業資金を援助するなどして、被相続人の財産の維持や増加に貢献した場合
②被相続人が病気になった際に、その療養看護をした結果、被相続人の財産が減少せずに済んだ場合
③被相続人に対し、生活費等の援助を行い、被相続人の財産の維持に貢献した場合

相続人が行った行為が民法上の「特別の寄与」にあたるかどうかの判断は、簡単ではない場合が多いです。ご自分には寄与分が認められるのではないかと思う場合や、寄与分を巡って他の相続人と揉めることが予想される場合は、ぜひ弁護士にご相談ください。

尚、寄与分が認められるのは、法定相続人だけです。例えば、被相続人の内妻や、息子の妻が被相続人の介護に献身的に携わったというような場合には、寄与分があると主張することはできませんので、ご注意ください。


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