特別受益と寄与分

遺産分割がスムーズに進まず、揉めてしまうケースの典型として、遺留分について争いがある場合の
ほかに、特別受益や寄与分が絡んでくる場合があります。

特別受益とは

s_ND4_0234被相続人が、一部の相続人に対し、生前に贈与を行っている場合や、特定の財産を譲るという遺言書を残している場合がありますが、一部の相続人が受けるこれらの贈与や遺贈を特別受益といいます。そして、特別受益を受けた相続人のことを特別受益者と呼びます。

ただし、生前に受けた贈与のすべてが特別受益にあたるわけではなく、結婚や養子縁組のために、あるいは生計の資本として受けたものに限られます。

例えば、相続人のうちの1人が、被相続人から、生前に自宅の建築資金を出してもらった、マンションを買ってもらったといった場合です。

このような場合、すでに生前贈与や遺贈を受けている相続人が、他の相続人と同じように法定相続分を取得できるというのでは、不公平です。そのため、民法では、このような生前贈与や遺贈を「相続財産の前渡し」と見なして、相続財産に加えて計算し(これを「持戻し」といいます。)、これを法定相続分に従って分けた後、特別受益者については、特別受益分を減らすことで、相続人間の公平を図ることとされています。

・相続人の1人が、生前に被相続人に自宅を買ってもらった
・相続人の1人が、生前に被相続人から、自宅の建築資金を出してもらった
・相続人の1人が、生前に被相続人から、事業の開業資金を援助してもらった
・被相続人の預金口座から、多額の使途不明金が支出されており、相続人の誰かが受け取った
 可能性がある

このような場合は、特別受益の持戻しが認められる、つまり相続分が変わってくる可能性がありますので、ぜひ弁護士にご相談ください。

寄与分とは

寄与分とは、相続人の中に、被相続人の商売を手伝うなどして、被相続人の財産形成または維持に特別の寄与をした者がいる場合、この者に法定相続分以上の財産を取得させ、実質的な公平を図る制度です。

・親の家業に従事して財産を増やした
・親の介護をして介護費用の支出を抑えた

このような場合は、寄与分が認められる可能性がありますので、ぜひ弁護士にご相談ください。

ただし、寄与分が認められるのは、法定相続人だけであり、被相続人の内妻などは含まれませんので、ご注意ください。


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