遺産分割を放置していると大変なことに!

1 何年も前に亡くなった方の遺産分割を放置していませんか

何年も前に亡くなった方の遺産分割を放置していませんか。
亡くなった方の名義のまま残っている不動産はありませんか。
遺産分割ができない代表的な場合として,以下のようなケースがあります。

・相続人が多すぎる(数次相続がある,相続人が10名以上いるなど)
・相続人の一人が認知症などで話し合いができない
・相続人間で感情的な対立が大きい
・相続人の一人が海外にいる,所在が不明である
・相続人の一人が遺産を管理していて,遺産の内容を開示してくれない
・不動産の取得や,処分について相続人間の意見が対立している
・生前に遺産をもらっているなど特別受益のある相続人がいる
・亡くなった人の面倒を見ていたなど寄与分を主張する相続人がいる
・亡くなった人の預金を生前に使い込んだと思われる相続人がいる

 

2 遺産分割を放置していると,どのような不利益があるの?

遺産分割ができないからといって遺産分割をしないまま放置していると,どのような不利益があるのでしょうか。代表的なものとしては,以下のようなものがあります。

・ 次世代に紛争を持ち越すことがある。
・ 相続登記が義務化され,罰則も
・ 預金が引き出せなくなる
・ 配偶者控除や小規模宅地の特例などの税特例控除が使えなくなる
・ 不動産の売却や賃貸ができない

 以下,具体的に見て行きましょう。

1 次世代に紛争を持ち越すことになる

自分の代で遺産分割を解決しなければ,次の世代に争いを持ち越すことになります。そのときには相続人が10名以上にもなっていたり,相続人同士も疎遠であったりして,もはや話し合いで解決することが困難になることが多くみられます

2 相続登記が義務化され,罰則も

2024年(令和6年)4月1日から相続登記が義務化されます。相続により不動産を取得したことを知ったときから3年以内に相続登記をしなければならず,これを怠ると10万円以下の過料が科せられる可能性があります。

特に不動産についての遺産分割の話し合いは,時間がかかるケースも多いので,遺産に不動産が含まれている場合は,すみやかに他の相続人と話し合いを進めることが望ましいです。

3 預金が引き出せなくなる

亡くなった人が預金口座を持っていた場合,銀行は亡くなった方の預金口座を凍結するので,相続人全員の同意がなければ預金全額を引き出すことができなくなります。

遺産分割の前に相続人が一人で払い戻しを受けられる制度も最近できましたが,払い戻しを受けることができるのは,「相続開始時の預金額×3分の1×払い戻しを受ける相続人の法定相続分(ただし,一つの金融機関につき上限150万円)」となり,預金全額を払い戻すことはできません
亡くなった方の預金を全額払い戻すためには,相続人間で遺産分割を行う必要があるのです。

4 配偶者控除や小規模宅地の特例などの税控除特例が使えなくなる

相続税を申告する際,「配偶者控除」や「小規模宅地の特例」などを使うと,相続税の金額を大幅に抑えることが可能となりますが,遺産分割をしないと,この制度を利用できなくなります

例えば,「配偶者控除」は,配偶者が相続した遺産が法定相続分の範囲内か(2分の1)又は1億6000万円以下などであれば,配偶者の相続税がゼロとなるという非常にメリットの大きい制度なのですが,この「配偶者控除」の制度を使うためには遺産分割が確定している必要があります。
つまり,相続税の申告期限(10か月)以内に遺産分割を確定させて申告するか,10か月以内に遺産分割ができない場合は「申告期限後3年以内の分割見込書」を税務署に提出した上で,3年以内に遺産分割を終了させる必要があります。

また,「小規模宅地の特例」も同様です。この制度は,亡くなった人と同居していた場合などに,住んでいた自宅の土地(100坪以内)の評価が80%減額されるという大きな節税効果がある制度です。そして,この特例を使うためには「配偶者控除」と同様に,10か月又は遅くとも3年以内に遺産分割を確定させることが必要となります。

5 不動産の売却や賃貸ができない

遺産分割が未了である不動産は,名義は亡くなった方のままであっても,法律上は,相続人全員の共有となります。このため,遺産分割が未了の不動産を売却する場合には,相続人全員の同意が必要となり,相続人全員に売買契約書にサインをしてもらったり,印鑑証明書やその他の必要書類を提出してもらわなければならず,売却手続が非常に煩雑になり,スムーズに売却できなくなることもあります。

また,不動産を賃貸するにしても,持分の過半数を有する共有者の同意を得る必要がある他,得られた賃料をも相続人に分配しなければならず,権利関係も非常に複雑になります。

さらに,相続登記をせずに放置していた結果,数次相続が発生して相続人が多数となることもあり,そうなると遺産分割をするにしても,不動産を売却するにしても,手間が何倍もかかることになります。

 

3 早期に遺産分割を行うには?

このように遺産分割を放置しておくと非常にデメリットが大きいのですが,早期に遺産分割を行えない場合,どのようにすれば良いのでしょうか。

以下のような事情の場合は,残念ながら当事者だけでは解決することが難しいケースも多く,早めに弁護士にご相談いただいて解決方法を見つけるのが最善の策ではないかと思われます。

・相続人が多すぎる(数次相続がある,相続人が10名以上いるなど)
・相続人の一人が認知症などで話し合いができない
・相続人間で感情的な対立が大きい
・相続人の一人が海外にいる,所在が不明である
・相続人の一人が遺産を管理していて,遺産の内容を開示してくれない
・不動産の取得や,処分について相続人間の意見が対立している
・生前に遺産をもらっているなど特別受益のある相続人がいる
・亡くなった人の面倒を見ていたなど寄与分を主張する相続人がいる
・亡くなった人の預金を生前に使い込んだと思われる相続人がいる

当事務所では,遺産分割のご相談については,初回1時間無料(令和4年1月現在)で対応させていただいております。ぜひお気軽にご相談ください。

 

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弁護士法人法律事務所瀬合パートナーズ

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