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法定相続情報証明制度について

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第1 法定相続情報証明制度とは

 法定相続情報証明制度とは、ある方が亡くなったときに「その方の法定相続人はこの人たちです!」という証明書を発行してくれる制度のことです。
 これを利用すれば、相続人が相続手続をスムーズに進めることができます。

 

第2 相続手続は大変

 相続人は不動産の登記名義を変更したり、預貯金を解約したり、相続税申告をしたり……と様々な手続をしなければなりません。
 そして、この各手続において、相続人が誰なのかを証明しなければなりません。

 この証明が大変なのです。被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍(戸籍の束)を集めて、各機関に提出しなければなりません。

 たとえば、10の機関で手続きをする場合は、戸籍の束を10セットそろえなければならないので、手間もお金もかかります。1つの機関に戸籍謄本一式を提出して返却されるのを待ち、返却されたら別の機関へ提出して返却を待つといった方法もできますが、ひと通りの手続きが終わるまでに数ヶ月もの時間を要することがあります。また、各機関が提出された戸籍の束をチェックし、不備があれば追加で書類を提出するよう求められるので、手間も時間もかかります。
 要するに、相続人にとってかなり大変なのです。

 

第3 法定相続情報証明制度を利用すればラクチン!

 法定相続情報証明制度を利用すれば、用意する戸籍の束は1セットだけで済みます。
 これを登記所に提出すれば、証明書を何通でも無料で発行してもらえます。しかも、早いです(神戸地方法務局では、通常1~2日で発行してもらえるようです)。
 これを金融機関など名義変更が必要となる所へ提出するだけで、相続人の証明が完了します。

 

例)名義変更が5個必要な場合

法定相続情報証明制度がないとき

法定相続情報証明制度があるとき

・戸籍の束を5通取得

・機関Aに提出→機関Aがチェック

→不足書類を追完

・機関Bに提出→機関Bがチェック

→不足書類を追完

・機関Cに提出→機関Cがチェック

→不足書類を追完

・機関Dに提出→機関Dがチェック

→不足書類を追完

・機関Eに提出→機関Eがチェック

→不足書類を追完

名義変更完了

・戸籍の束を1通だけ取得

・登記所に提出→登記官がチェック

→不足書類を追完→証明書発行

・機関A~Eに証明書を提出(追完等なし)

名義変更完了

 

 

 

 

 

 

 

 遺産の名義変更をたくさんしなければならない方は、ぜひ一度、法定相続情報証明制度の利用をご検討ください。

 

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