相続法改正(遺留分減殺請求)

(1)相続法改正と施行日

 

 令和元年7月1日から,相続について,改正民法が施行されます。改正民法の対象となるのは,施行後に発生した相続,つまり,7月1日以降に亡くなられた被相続人の相続です。

 

(2)遺留分減殺請求についての改正のポイント

 

 改正民法では,一定の法定相続人に対して相続財産のうち一定割合の取得を定めた,遺留分の規定についても,変更が加えられました。

 大きな変更点の一つ目は,遺留分を算定するにあたって前提となる相続財産の範囲に関する変更です。これまで,法定相続人に対する贈与は,それがどれほど昔のことであっても考慮の対象とされ,被相続人死亡時の財産に,贈与された財産を加えた金額が相続財産の範囲とされてきました。この,贈与財産の加算を「持ち戻し」といいます。

 しかし,今回の改正では,この持ち戻し対象の財産が,被相続人の死亡から10年以内のものに制限されることになりました(民法1414条3項)。これによって,当事者以外知り得ないような遠い過去の贈与によって相続財産の範囲が変わり予想外の遺留分減殺請求をされる,というような事態の回避が期待されます。

 また,遺留分減殺請求が金銭請求に一本化されました(民法1416条1項)。遺留分に対する侵害が発生している場合,これまでは,贈与等の目的物がなんであるかにかかわらず,法の定める順番に従って減殺を行うこととなっていました。そのため,減殺の結果不動産の共有状態が生じるなど,遺留分減殺請求の後に更に紛争を残す結果となることも少なくありませんでした。改正後は,侵害分は全て金銭によって返還されるため,一挙的解決が可能となります。

 他にも,被相続人の債務を弁済した場合にはその控除が認められるなど,これまで明文化されていなかった点が改正に盛り込まれています。

もし,遺留分減殺請求をお考えの場合には,ぜひ一度弁護士にご相談ください。

 

 

 


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