自己信託(信託宣言)
中小企業を経営されておられる方のなかには、会社経営が順調なうちにお子様のために十分な生活資金を残しておきたいと考えておられる方もいらっしゃると思います。
中小企業経営者のなかには、会社の債務を個人保証されているため、今後、会社の経営がうまくいかなくなったときに、子どもに財産を残せなくなるのではないかと心配されておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そのような場合、御自身を委託者兼受託者として、自己の財産を自己信託(これを信託宣言といいます)し、子どもの生活のために、予め倒産隔離しておく方 法があります(倒産隔離機能の活用)。新信託法の改正によってこのたび創設された制度です。
但し、この制度を利用するにあたっては、公正証書等においてその旨の意思表示をすることが必要となります。
なお、受益者を指定した段階で贈与税が発生する可能性があり、注意が必要です。
また、詐害的な自己信託には信託法で対応がとられていますので、ご検討さ れる時期によっては利用ができない可能性もあります。
自己信託についてお考えの方は、信託問題に詳しい弁護士にご相談ください。